DSC_3712
帯広市街地から車で1時間20分ほどのところにある上士幌町のぬかびら源泉郷
一時は忘れ去れた温泉地として斜陽化していたこともありましたが
旧国鉄士幌線のタウシュベツ橋梁が注目されてから
十勝の人気観光スポットとして多くのリピータが来る温泉地となりました
現在は9軒のホテル、民宿、ユースホステルがあります
そんな温泉街の宿の一つでもあるのが中村屋
個人客へのきめ細やかなおもてなしの宿として人気があります

DSC_3732
中村屋の創業は1977年(昭和52年)
昭和初期から続いていた旅館を買い取って宿泊業を始めているので
建物自体も結構年季が入っており外観はお世辞にもいいとは言えませんが
中へ入るとその印象がが割と変わる素敵な宿です
内装はオーナーによって行っておりアンティーク感じ満載はおしゃれな空間
ロビーには漫画や本が置いてありくつろげる空間となっています
宿泊以外の人でも利用ができコーヒーや韃靼そば茶を頂けます

DSC_3752
かつては55室ある中規模旅館でしたが
団体ツアーブームが去った後は個人客向けの宿に方向転換し
55室あった客室を19室にまで減らし
客室もオーナーの手作業によって改装された客室は
古民家から集められた床板やタイル
十勝の樹木をふんだんに使った内装と地産地消なお部屋になっており
かなりおしゃれでスイートルームのような高級感あふれる感じです
手作りということもあり1室ごとに違う作りとなっているようですよ

DSC_3749
ぬかびら源泉郷と名乗る通り
どの施設に入っても源泉かけ流しの温泉が楽しめるのが糠平の特徴
もちろん中村屋も源泉かけ流しの宿で趣が異なる2つの内湯と露天風呂が楽しめます
一つ目はタイル張りの浴槽
昭和30年代のタイル職人が作ったというレトロな花形の湯舟
今では貴重となったタイル職人の技を感じさせる浴槽ですね
ただ糠平の源泉はかなり熱く中村屋の浴槽は加水しないでそのままのためかなり熱めです
奥の方にかけ流しではない温めのお湯もあります

DSC_3753
もう一つはヒノキ、サワラ、オンコ、ヒバなどをふんだんに使った
湯治場風の木の浴場となっていて木のにおいとぬくもりを感じられます
浴槽はどちらもそれほど大きくはないですが19室しかなく
日帰り入浴も人数制限を行っているため人も少なめで落ち着く空間となっています
浴室は夜に入れ替わるため宿泊の場合は両方とも入ることが可能ですよ

DSC_3738
内湯とは別の場所にあるのが露天風呂
あとから手作りで作ったためちょっと離れた場所にありますが
目の前に森があり大自然を感じられるそんなお風呂です
特に雪見風呂は風情があったいい感じですね
エゾシカの足跡が沢山あるので運が良ければエゾシカを見ながらお風呂に入ることもできますよ
ちなみに男女混浴となっており湯着もないため女性にはややハードルが高いので要注意
ただ夜時間帯に女性専用タイムがあるのでその時間を狙って入るのもいいでしょうね

DSC_3733
中村屋お風呂もいいですが食事も評判な宿です
夜はキャンドルに照らされた廊下を渡ってロッジ風のレストランへ
途中の廊下には宿で作っている果実酒や果実酢が並んでおり夕食時に提供されます
効能も書いてあるのでその時の体調に合わせて選ぶのもいいですね
あまり見たことがない行者ニンニクやフキノトウといった山菜系は美味しいのでしょうか
かなり薬っぽい味がしそうですが気になるところですね

DSC_3754
夕飯は糠平周辺でとれた山菜や野菜を中心とした料理が並びます
一品の量はそれほど多くはありませんが色々な野菜料理が食べられるので
飽きが来ない内容となっています
メインには上士幌ポークの陶板焼きにエゾシカのローストと
お肉も出てくるので満足できるよう内容となっています
春から秋にかけての山菜シーズンだと色々な野草の天ぷらが出てくるようですよ

DSC_3751
小さな宿ながらも朝食はバイキングです
朝も地産地消を大切にしており十勝産の野菜、生卵、納豆と並んでいます
梅干しやソーセージのみならずレーズンまで自家製という
全て手作りという何とも素晴らしい内容となっており
湯の川にある某ホテルも見習ってほしいところです
これだけ手が込んでいながら一番安い部屋ならば湯の川の某ホテルよりも安い12,800円
温泉も食事も圧倒的によくリピーターが多いのも納得の宿でした

アクセス

[ぬかびら源泉郷中村屋]
【住所】北海道河東郡上士幌町ぬかびら源泉郷南区
【アクセス】JJR帯広駅から十勝バスぬかびら源泉郷行きに乗車し、ぬかびら温泉公園で下車(1日4本)
【営業時間】7:30~10:00、14:00~20:00
【入浴料】700円
【宿泊料】12800円