民家もほとんどない秘境

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和寒町と比布町の堺にある塩狩峠
名寄盆地と上川盆地を結ぶ交通路として開削され
旧国名の天塩国の「塩」と石狩国の「狩」を取って命名されています
民家もほとんどない峠の中に
ポツンと宗谷本線の塩狩駅があります

かつて温泉旅館もあった

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かつては駅前に塩狩温泉があったようですが
現在は廃湯となり同場所にはユースホステルがあります
少し離れたところには塩狩峠記念館もあります
民家はほぼなく駅前はこれだけなので
定期的に利用している人はほぼ皆無な駅ながら
塩狩駅は観光シーズンには臨時列車もやってくることもあり
和寒町が維持管理して廃駅を免れています

小説塩狩峠の舞台

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塩狩峠はまだ塩狩駅がなかった明治42年
峠を走行中の機関車から客車がはずれ
自らの命をかけて逆行する客車を停めた事件が発生しています
この事件はのちに三浦綾子氏によって塩狩峠という作品が発表され
1973年に映画化もされています
塩狩峠にて殉職してしまった長野政雄氏の慰霊碑もあります

塩狩峠にもある三浦綾子の記念館

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旭川出身の三浦綾子氏
旭川市内にも文学記念館はありますが
塩狩駅前の高台にも記念館があります
雑貨店を営んでいた三浦氏の旧宅を復元しており
1階は歴史や作品に関する資料館
2階は執筆部屋と塩狩峠に関する資料館になっています

記念館周辺は野草のお花畑

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塩狩峠記念館の周りは
春になるとカタクリやオオバナノエンレイソウなどが咲き
ちょっとした野草のお花畑となっているため
桜が咲いていない時期でも
春の花探しができるスポットになっていますが
大半の人は車でやってくると思わるため
あまり鉄道利用はないかと思います

5月は桜が見ごろ

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そんな塩狩駅ですが観光列車がやってきて
臨時停車するのが桜の咲くころ
峠なのでGWが明けた5月中旬ごろに桜が見ごろになり
駅のすぐ目の前が桜の園に代わります

ホームから見える桜

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塩狩峠一目千本桜と呼ばれている和寒町の桜スポット
一目見たとき千本の桜が咲いているように見える所という意味合いで
実際には千本も桜はなく駅から見える所に少しある程度ですが
峠にある秘境駅の前がピンク色に色づき
普段はひっそりとしている塩狩駅も
この時だけは多くの人がやってきます

比較的列車がやってくる区間

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廃線に黄色信号がついている宗谷本線ですが
名寄までの区間は比較的本数があります
塩狩駅は普通列車と一部快速列車が停車するため
民家もほとんどない駅ながら上下19本も停車
通過列車も合わせると上下30本とJR北海道のローカル線区にしては
比較的本数が多い区間なので列車が来るタイミングも合わせやすいです

秘境にしては訪れやすい

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特急列車は上下あわせて6本のみなので
こちらは時刻をみてやってこないとタイミングが難しいですね
桜の時期が綺麗ですが
桜がないときもひっそりとした秘境感がなかなかいい感じです
秘境といっても列車の本数もそこそこあり
すぐそばにバス停もあるため車がなくても比較的訪れやすい場所です

アクセス

[塩狩駅]
【住所】北海道上川郡和寒町塩狩
【アクセス】JR宗谷本線塩狩駅で下車
【桜の見ごろ】5月上旬~5月中旬
[塩狩峠記念館]
【開館時間】10:00~16:30(10・11月は15:30まで)
【休館日】月曜日、12月~3月


 
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